こんにちは、あだらじです。
診療放射線技師って仕事はどのような仕事だろう?
レントゲンを撮るだけ?
そう思われがちですが、レントゲンを撮るだけではありません。
実は、医師を除いて唯一、患者の癌を直接治療することができる職種なのです。今回はそのような、診療放射線技師の仕事内容について紹介していきます。
この記事を読むことで、診療放射線技師の仕事内容を網羅的に知ることができます。
代わりのいない独占業務
診療放射線技師の名前にあるように、放射線を取り扱うことを許可された職種になります。
人体に対して放射線を取り扱うことができるのは、医師・歯科医師を除けば、診療放射線技師は唯一無二の独占業務になり、他の職種の方が代行することができない強みでもあります。
検査業務
一般撮影検査(レントゲン検査)
X線と呼ばれる放射線を使った検査になります。
今でこそ無くなってしまいましたが、学校健診などで胸のレントゲン検査を受けたことがある人もいらっしゃるのではないでしょうか。骨が折れていないかを見る検査も、この一般撮影検査にて診断していくことになります。
クリニックから大規模病院まで幅広く導入されており、診療放射線技師としては必須になる業務です。
被曝量もかなり少ない検査となっており、二次元で体の中を見る検査になります。
撮影時間は1枚あたり1秒以下と一瞬で撮影できる検査になります。
マンモグラフィ検査
機械自体の原理は一般撮影検査と同じですが、乳房に特化した検査になります。
ほとんどの検査対象者は女性になるため、セクハラと勘違いされないためにも、今では女性技師の業務として取り扱われています。
病院の方針で男性技師が撮影するところもありますが、当院では男性技師はマンモグラフィ検査に立ち入ることを禁止しております。
乳房を押しつぶすようにして検査するので、強い痛みが生じる検査です。
骨密度検査
高齢になればなるほど、骨密度が下がってしまいます。
これからも医療の発展で、どんどん平均寿命が長くなっていくため、骨密度を知りたいという要望は徐々に増えていく可能性を秘めています。
骨密度を測定する検査にもいくつか種類があり、そのなかでX線を使った検査方法があります。つまり、医師・歯科医師を除くと、診療放射線技師のみができる骨密度検査があるということになります。
当院では、高齢者のリハビリで骨に無理がないように骨密度検査を実施しています。リハビリ中に骨を痛めては意味ないですよね!
X線CT検査
一般撮影検査と同じX線を使った検査で、1検査あたりの時間は5分程度、薬を使う場合はもう少し時間がかかる検査になります。
X線CT検査では、一般撮影検査よりも人体の構造をより分かりやすくすることができ、三次元(輪切り)で体の中を見る検査になります。分かりやすいように、参考画像を用意しています。
それならX線CT検査だけで良いじゃないの?と思われがちですが、検査時間がかかり、被曝量も増えてしまうため、X線CT検査が一般撮影検査を全て奪うことはありません。X線CT検査は精密検査に近いという認識で大丈夫です。
実際に厚生労働省からも、なるべくX線CT検査を多用せず、一般撮影検査を先に検査するようにという指導がありました。過剰に検査してしまうと、指導だけではなく検査料金がもらえないこともあります。
三次元にすることで、内臓脂肪や脳なども丸わかりです。
MRI検査
MRI検査とはこれまでの検査とは少し異なる検査で、磁石を使った検査になります。
精密検査であったX線CT検査であっても評価が難しかった、早期脳梗塞や骨折が新しいものなのか、古いものなのかを評価することに優れた検査です。
磁石を使う検査になるので、心臓のペースメーカーなどを身に付けている患者は検査することができないことがあります。他の検査よりも更に注意が必要です。
MRI検査は放射線を使わない検査、つまり被曝がない検査です。そのため診療放射線技師以外も扱うことができますが、たくさんの画像を取り扱う診療放射線技師が担当することがほとんどです。
そもそも磁石を使って検査するという発想が凄すぎて、考えた人は超人ですね。
透視検査
透視検査にもいくつか種類があります。
- 胃透視検査:バリウムという薬を飲んで胃癌がないかを見る。
- 嚥下機能検査:食べ物をちゃんと飲み込めているかを見る。
- 整形確認検査:骨折した骨と骨がしっかり繋がる位置にあるかを見る。
- 血管撮影(アンギオ検査):医師が血管にカテーテルと呼ばれる医療器具を通し検査や治療をサポートする。
撮影時間や被曝量は、患者の体・医師の技術で変わるため一概には言えませんが、アンギオ検査の場合、数時間かかる場合もあります。
私が左腕を骨折したときに受けた整形確認検査で「痛い!痛い!折れる!」と言うと、医師から「もう折れているから心配しないで!」と言われたのは良い思い出(?)です。
超音波検査
超音波検査とは、放射線ではなく超音波を使った検査になります。
他の検査では判断ができなかった、心臓の機能を評価することができるなど、被曝がない状態で検査ができるという特徴があります。
超音波検査は、全ての検査の中でトップクラスにスキルを求められる検査です。検査を担当した人が病変を見逃してしまうと、誰も気が付くことができない検査になります。
超音波検査は放射線を使わない検査、つまりMRIと同様に別の職種が取り扱うことが可能です。高いスキルが求められるなか、専門の職種がなく、誰が検査すると定められておりません。病院や施設ごとにより変わりますが、医師・診療放射線技師・臨床検査技師の人が超音波検査を担当することがほとんどです。
スキルや責任が求められる分、別途給与を高く設定したり、手当が発生することもあります。技師が医師・医学生に超音波検査を教えることも!
核医学検査
放射性同位元素と呼ばれる薬剤を使った検査になります。
他の検査と違い、この薬剤は体の外に排出されるまで、常に被曝をし続けるという特徴があります。
放射性同位元素には、体の特定の部位に集まりやすいという特性があり、例えば、骨転移がある場合には下の画像のように黒く染まるようになっています。
検査以外の時間にも被曝がありますが、検査で得られる結果の方が有用と判断された場合に実施される検査です。
治療業務
放射線を使った検査が業務と思われがちですが、医師を除いて唯一、患者の癌を直接治療することができます。
治療の方法もいくつか種類がありますが、癌に照準を合わせて放射線を被曝させ、癌を死滅・治療するという方法になります。
癌だけに照準を合わせることが難しく、癌以外の細胞も一緒に死滅させてしまうため、副作用があることに注意が必要です。また対象患者は全員癌を患っている方になるため、精神面の配慮は他よりも重要になります。
【放射線×治療】ができるのは、独占業務の放射線技師だけです。
当直・待機業務
職場の方針にもよりますが、当直や待機業務が求められることがあります。
- 当直業務
職場に宿泊して、すぐに検査ができるように準備する。その日の昼間の業務は、休みや時間短縮にする職場が多いです。 - 待機業務
昼間の業務はしっかりこなし、それ以外の時間は、すぐに職場へ行けるように準備する。
夜間や日祝日であっても、入院患者や外来の急な体調不良をはじめ、救急患者の対応などに必要な業務になります。より忙しい病院+診療放射線技師の数に余裕があるほど、当直業務を採用しているようです。
私の病院では待機業務を採用しており、救急患者の対応のため10分以内で到着できるようにという制限があります。もちろん手当として給料もいただいています。
事務業務
検査や治療の業務が目立つ診療放射線技師ですが、実は事務作業が必要になる仕事でもあります。
事務業務は働く現場によって様々で、検査・治療業務が忙しい場所では、放射線科に専属の事務職員が配属されます。配属されない職場では、事務職員の分まで事務作業をする必要があります。
ここでは私が現在勤務している病院・健診センターと知人に伺った内容をいくつか紹介します。
- 職場環境管理
- 被曝量の記録
- 検査結果の記録
- 心臓の大きさ測定
- 検査の二重確認依頼
- 他院への紹介書類準備
- 検査データの転送手続き
他にもいくつかありますが、このような事務作業をしています。
これらは働き始めて初めて知った内容で、ぜひあなたには先に知っていて欲しい内容になります。
楽しく仕事内容を学ぶために
診療放射線技師の仕事を知ってもらうために、短い文章で幅広く紹介しました。
しっかりとした業務内容を伝えるには、難しい文章や画像が必要になり、正直飽きが生じてしまうからです。
そこで「少しでも楽しく・もっと詳しく」診療放射線技師について知りたいあなたに向けた紹介になります。
それは、漫画が原作でドラマ化もしている、ラジエーションハウスという作品があります。
幼馴染とちょっとしたラブストーリーもありますが、基本的には診療放射線技師の仕事内容を紹介してくれる作品です。
漫画では、紙・電子書籍両方あり、私は電子書籍で全巻揃えています。
ドラマは、【フジテレビオンデマンド】
にて視聴することができ、トライアルを活用することでお得に見ることも可能です。
もっと診療放射線技師について詳しく知りたい方は、ラジエーションハウスで楽しく仕事内容について知っていただければと思います。
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