こんにちは、あだらじです。
国家資格だから就職も有利!と思ったら、就活生は全員同じ放射線技師で、全然有利ではありません。
特に新卒だと即戦力とは言えません。そのなかで国家資格(合格見込み)のみで就職活動をするのは、装備をしない勇者が魔王を相手にするくらい無謀で不利な条件です。
就職先によっては採用枠を勝ち取ることが難しくなります。
そこで管理者の私が、就活生にスキルという装備を身に付けるために、持っておくべき資格を紹介します。
法人職員300人弱の中規模病院の管理者視点です。大規模病院では少し違ったスキルを求められることもあります。
後半には、勉強する方法も合わせて紹介しています。
この記事を読むことで、あなたは、就職活動を少しでも有利にすることができます。
欲しいスキル4選
私が就活生に持っていて欲しいスキルのうち、4つを紹介します。
新卒者は放射線技師として即戦力はありませんが、他のスキルが既に即戦力である。ということが持っていて欲しい理由になります。
第一種放射線取扱主任者
PET検査など、「放射線取扱主任者を設ける」基準を満たすために必要な資格になります。必要とする病院は限定されてしまいますが、大病院の就職を目指している人は他の人に確実に差をつけることができます。
第2種放射線取扱主任者の資格もあります。そちらの難易度は1種に比べて低く就職で有利になるとは断言できません。しかし在学中に勉強をしている証明になりますので、国家試験の予行練習として第2種放射線取扱主任者に挑戦するのも良いと思います。
採用枠を決定するときに一番怖いのは、学生が国家試験に不合格になり、別の人を雇用をしなければいけないことです。当然模試の点数を伺うことにもなりますが、そこに資格のお墨付きがあるとより一層採用に対する安心感が増します。
MOS
どこの病院・診療所・健診センターでも、パソコンを使った仕事が意外と多いです。特に小~中規模病院では、検査以外の業務を任されることもしばしば。
私の病院に導入している電子カルテ(NEC社)ではExcelやWordを併用するため、電子カルテ以外にもパソコン操作が必要になります。実際に入社試験にもパソコンの試験内容が組み込まれているくらい、必要なスキルであり、雇う側も欲しいスキルになります。
放射線技師業務を教育する以外に、パソコン業務が多いからこそパソコンの扱い方を教える必要があります。ゼロから教える必要がない人は、正直めちゃくちゃ助かります!
そんなパソコンスキルの資格で最も知られている資格はMOS:Microsoft Office Specialistです。この資格は国際的な資格であり、パソコンスキルが即戦力である証明にもなります。
MOSの資格にはスペシャリスト(一般)とエキスパート(上級)の2種類ありますが、スペシャリスト(一般)で十分のスキルです。
MOSの資格には他に、Access・Outlookがありますが、実務ではあまり使うことがありませんので、この3つの資格が特に優遇されます。
MOS:Excel
どの病院でも一番使われているのは、Excelです。当院でも9割近くの書類がExcelで作られています。
同じ学校卒業で小規模~大学病院に努めている友人に伺ったところ、やはりExcelはほぼ間違いなく使うソフトウェアでした。
- 検査管理
- 線量管理
- 医師発表の補佐
- マクロで業務効率化
正直マクロまで使い込むとなるとレベルが高すぎますが、医師発表の補佐だけではなく、自分の発表などにもExcelを使うことがあります。
更なる業務効率化を図るために、資料の作り直しが必要になることがあります。そんな時にExcelの知識に長けている人が傍にいるのは、かなり頼れる存在です。
私が求めるExcelのスキルは、基本操作のスキルです。そこには関数やショートカットキーは必要ありません。
システム系の仕事とは異なり、病院だからこそなのか、根本的な「セル内改行ができない」「無駄なセルの結合・削除」といった基本操作ができない人は意外と多いです。
管理する側からすると、本来の使い方以外をされてしまうと集計も思うようにできないこともあります。
ぶっちゃけ、「そろそろ覚えてくれ」のひと言しか出てきません。
基本操作から資料作成までできることを証明する資格は、就職活動に有利です。
MOS:Word
Excelが万能すぎるからこそ、ほとんどの資料をExcelで作ってしまいがちですが、やはり文章作成にはWordの方が優れています。
当院はMRIを導入しており、MRIでの事故を防ぐために二重チェックをしています。MRI検査前問診票・入室前チェック表をWordで作成しています。
集計などWordですることはありませんが、研究報告用のPDF資料を作成するときに重宝しています。研究以外にも、文章で報告するときにはWordで報告書を作成することになりますので、意外とWordの活用方法はあります。
読みやすい文書作成・PDF作成ができることを証明する資格は、就職活動に有利です。
MOS:PowerPoint
PowerPointを使ってプレゼン資料を作ることは結構多く、管理者が組織の上層部へ報告・発表するだけではありません。部署内外の勉強会や、報告・発表もあります。
上司や医師のプレゼン資料作成のお手伝いをすることもあります。
しっかりExcelで根拠を準備しても、Wordの文章能力があったとしても、プレゼン資料作成次第では相手に伝えることが難しく、相手を動かすことができません。
相手を動かしてこそのプレゼン資料。その作成に関する即戦力を図る資格は就職活動には有利です。
スキルを身に着ける方法
紹介してきたスキル・資格取得をするには、2つの学習方法があります。
- 自主学習
- 通信学習
他にもパソコンスクールに通うという選択肢もありますが、放射線技師学校に通いながら別のスクールに通うとなると時間的に厳しいので除外しています。
自主学習
自主学習は、教材を購入して勉強していくことが一般的です。
第一種放射線技師取扱主任者は、学校で購入した参考書を活用して勉強することがコスト削減に繋がります。
私も第一種放射線取扱主任者の試験を受験した時は、学校で購入した教材を中心に勉強し、試験二日目体調不良にて受験を断念したのですが、一日目は合格ラインは確保できていたので学校の教材で概ね十分です。
ただし問題を解く勉強も必要になりますので、そちらは別途購入して試験に慣れておきましょう。
MOSのスキルはパソコンスキルになるため、まずはパソコンが必須です。
パソコンでゲームをやりたい。Youtubeに動画を編集・投稿したい。そのような希望がない限りは、Microsoft office 搭載で、必要最低限の性能をもったコスパの良いパソコンは「VETESA社ノートパソコン」これで十分です。
私が実際に使用しているノートパソコンの少しスペックを落としたノートパソコンです。使っていて全然不便はありません!
パソコンは持っているけど、Microsoft officeが入っていないよってかたは、オンラインコードを注文してインストールしましょう。
試験方法は実際に操作できるかを見る試験のため、筆記試験はありません。そのため試験対策は、パソコンと参考書を開きながら、実際にExcelなどのソフトウェアを開き、操作に慣れていく必要があります。
古いバージョンのMOSでも大丈夫なの?
まったく問題ありません。要注意なのは、情報漏洩の観点から外部ネットワークと繋がらないようにしている病院も多いため、365以外を選ぶようにしましょう。
通信学習
本を読む自主学習だけでは、分からない・分かりにくい問題をそのままにしがちです。家にいながら、できれば知っている人に聞きたいですよね。
第一放射線取扱主任者であれば、学校の先生に聞くことが顔を知っている関係なので聞きやすいですし、お金もかかりません。
一方MOS資格はどうしても学校では十分に勉強することができませんので、通信学習という手段があります。
資格取得で一度は耳にしたことがある「ユーキャン」でもMOS資格の通信学習を行っており、テキスト料金以外にも質疑応答・模擬試験・自働採点&分析で効率良く勉強することができます。
ちょっとでも通信学習に興味のある方は、先にテキストを購入してしまうとテキスト重複で無駄なお金を支払うことになりますので、まずはユーキャンの無料資料請求から始めてみてはいかがでしょうか。
まとめ:就職先にメリットのある資格で、就職活動を有利に
新卒者はどうしても即戦力とはいえません。
ましてや受験生が国家試験に不合格になると、雇用先は再度放射線技師を募集する必要があります。
就職活動で採用を勝ち取るために、管理者視点で安心して採用を決めるために持っていて欲しいスキルを紹介しました。
おさらいに、4つのスキルを見直ししてみましょう。(クリックかタップをすれば上にジャンプします)
それぞれのスキルを磨き、資格取得するまでの勉強方法も簡単ですが紹介しました。
あなたが希望する就職先の採用枠を勝ち取るために参考になれば、大変うれしいです。
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