【モンスター患者の事例】病院駐車場で救急車を呼び受診!?超めんどくさい!

こんにちは、あだらじです。

モンスターペアレンツのような、モンスター●●。病院にもモンスターは潜んでいます。

今回は、モンスター患者第1段です!

特定されない程度にぼかしを入れつつ、実話を公開していきます。
※今後モンスター患者の紹介を随時更新していきます。

地方で勤務する地域医療なので、必ずしも全国共通の話題ではありません。しかし、似たような話しはきっとあるはずです。

病院の駐車場から救急車を呼ぶ【診察を強制するモンスター患者】

病院は必ずしも受診できるわけではありません。

かかりつけ医の受診を促したりすることは結構あります。

患者からすれば、どこの病院の受診をすれば良いか分からないのでは?

もちろん、最初に当院を受診希望で来院した時に、「このような症状は当院ではなく●●病院が適正なので受診してください。」と説明はしています。

どこの病院を受診すればよいか分からない。そのような方の受診を嫌っているわけではありません。

専門科、かかりつけ医でもない場合、不必要な診察は初診料などが発生し、支払う金額が増えてしまうことも。

感染症が蔓延している時期では、電話で事前に連絡してみる方が、お互いの感染対策にもなりますのでおすすめします。

ここまではいつも通りの流れでした。

しかしここからモンスターは現れます。

駐車場に連絡なしで救急車が停まっている!?

救急車が病院に来院するケースでは、治療など急を要する方の搬送が主です。

他にも、病院と病院の移動をする際に、普通の車での移動が危険な場合には、救急車を利用することがあります。(酸素吸入や点滴を繋いだままの移動など)

基本的に連絡なしで病院の駐車場に救急車が来ることはありません

外に停まっている救急車に気が付く。

なかなか出発しない救急車。

外来の看護師がざわついている。

全てを察しだすあだらじ…

先ほど受診希望されていた方じゃないの!?

数分後、救急の入り口の扉が開くのです。

「先ほどの患者+困った顔の救急隊」の入場

診察お願いします!怒

先ほどの患者が救急の入り口より入ってきました。
救急担当医・外来の看護師も、診察を断ることはもちろんありません。

きっと内心はフラストレーションも溜まっているはず。
それでも親切に対応する姿は、さすが医療現場とはいえ接客のプロ。尊敬します。

救急隊の方も、患者が当院を受診して別の病院を診察するようにと説明を受けたことは了承済み。

別の病院にかけあうも、当院にいるのなら一度受診してくれと断られた様子。

板挟みになり困った顔の救急隊員。

超低姿勢で「本当にごめんなさい…」と謝る姿。

全然大丈夫ですよ!
搬送いつもありがとうございます!

救急隊に言える精一杯の笑顔で挨拶するしか、診療放射線技師にできることはありません。

当然、診察時にも一度断ったのに救急車で来れば診察してもらえるのは何故だ!と怒る患者については説明しなくても分かる話しです。

救急車の安易な利用は、患者の不利益に繋がることも

救急車をタクシー代わりに使う問題は数年前より問題になっています。

もちろん、いろいろな自治体や救急現場・医療現場からも、安易な救急車の利用は、本当に必要な人・救えるはずの命を助けることが出来ない!

といって、危機感を訴え、タクシー代わりに使わないように呼び掛けています。

これだけでは、自分ばかりを考える人には響かず、逆に気の優しい人が、本当に必要な時に救急車を呼ばないというケースに繋がることもあります。

逆効果!とまでは言い切れませんが、現に「頭痛で吐き気もあって、手足が動かしづらいんです…けど救急車はあまり呼ばない方が良いって見たので、タクシーで来ました」そんな患者を何度も見たことがあります。

そんな方に限って、脳出血・脳梗塞を起こしていることも。

ちゃんと救急車を呼んでいたら、早期治療ができたのに!

脱線してしまいましたが、「救急車の安易な利用は、患者の不利益に繋がる」とは一体何なのか。

それは、診察後の支払う金額が増え可能性があります!

小難しい話にはなりますが、支払う金額は基本的に診療報酬に準じています。

支払う金額が増える一例

夜間休日救急搬送医学管理料:600点
夜間に救急車で受診すると、10割負担で6,000円追加支払い。
(参考:今日の診療サポート
※1点=10円の支払い
※ザックリ説明なので、全てのケースで正しいとは限りません。

救急車を安易に呼び受診すると、支払が増えることもあります。
支払いを渋って、本来受診すべき人が嫌がることも避けたいのは本音です。

難しい問題ですよね…

モンスター患者も含め、今回は救急車タクシー受診がヤバいというお話でした。

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